本記事では、トライオートETFを少額の資金で運用する方法について紹介します。
具体的には、以下のような方の参考になると思います。
- トライオートETFで運用を始めたいけど、まとまった運用資金を用意するのにまだ時間がかかっちゃうな…。
- 本格的に運用しようと思うけど、まずは少額でやってみて、どんな感じかお試ししてみたい。
- 手持ちの資金でとにかく始めてみたいな。
「資金が少ないと利益も思うように出ないんじゃ…」と思った方も安心してください。
年間利回り15%の利益目標は変わりません。
さらに、万一、少額運用のお試しで始めてみて、トライオートETFが気に入らなかった場合のやめ方も書いておきます。
途中で運用をやめる場合でも、方法を間違わなければ損をすることはまずないので、少額の資金で気軽に始めてみるのも良いでしょう。
では、記事を見ていきましょう。
少額資金で運用するトライオートETFの設定方法
まず、前提となる私のトライオートETFの自動売買の設定は、以下のようなものです。
- 運用開始時のナスダック100トリプルの価格は100ドルとする
- 150ドルから0ドルまでの範囲に、1ドル刻みで注文を敷き詰めて当面の値動きに対応
- 150ドルから90%の下落があっても耐えられるように1セットあたり100万円で運用
ここから運用に必要な資金を減らす方法は、以下の3通りで、3.の方法で運用資金を30万円ほどに減らすことができます。(※)
それぞれ具体的な設定方法を含めて見ていきます。
少額資金でのトライオートETF運用設定:①注文数を減らす
私の自動売買の設定では、1ドルごとに1つの自動売買の注文を置いていますが、この注文間隔を「2ドルごとに1つ」とします。
すると、設定全体の注文数が半分になるので、必要資金の計算のベースになる暴落時のダメージも半分になり、半分の必要資金で運用できるようになります。
具体的な必要資金量は以下のようになります。
左の「〇〇ドル」は、自動売買設定を設定するナスダック100トリプルの上限価格を表します。
その右は、過去の3つの暴落時を例に、それぞれのスタート価格から0ドルまで自動売買設定を敷き詰めてもロスカットされない資金量を表しています。(1ドル=105円で計算)
右側の1ドル間隔の注文設定に比べ、注文を半分にした左側の2ドル間隔の必要資金が半分になっていることがわかります。
この2ドル間隔の注文の設定は以下のように行います。
1ドル間隔の注文設定と異なるのは、「本数」の項目で、1ドル間隔の設定の「100」に対し、半分の「50」としている点です。
これで150ドル以下の100ドルの間に、50本の注文を配置するので、注文間隔は2ドルになるわけです。
設定項目 |
設定内容
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売買 |
「買い」の設定となっていることを確認します
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レンジ幅(ドル) |
設定をしきつめるのは「50ドル~150ドル」の100ドルなので「100」とします
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本数 |
100ドルのレンジの中で「2ドルおきに注文=等間隔で50個」なので、「50」とします
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数量(口) |
仮に「1」としていますが、資金量に応じて変更ください
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スタート価格(ドル) | 「51ドル~150ドル」がレンジなので、スタート価格はレンジ上限の「150」とします |
利確幅(ドル) | 仮に「4」とていますが、好みにあわせて変えてもOKです |
カウンター値(ドル) | 利確幅と同じ「4」としています。利確幅を変える場合は、こちらも同じ数字にしてください |
カウンター固定 | チェックを入れておかないと設定した注文が何度も自動売買を繰り返すうちにずれていってしまうので、チェックを入れてください |
注文数が半分になることで、得られる利益も半分になります。
ただし、必要資金も同様に半分になっているので、結果的に想定利回りは変わりません。
少額資金でのトライオートETF運用設定:②注文の範囲を狭くする
次に、注文を設定する範囲を限定する方法です。
私の設定では、当面想定される値動きをすべてカバーして、値動きから得られる利益を漏らさないようにしています。
この設定では、広い範囲の値動きをカバーできる反面、あまり値動きが発生しない価格帯の分の資金も用意しているため、必要な資金量が多くなります。
このカバーする値動きの範囲を限定することでも、必要資金はおさえることができます。
過去5年のナスダック100トリプルの値動きを見ると、年間の値動きの中央値から約30%の範囲に、年間の8割の値動きが含まれていることがわかります。(※)
この8割の値動きだけにターゲットを絞った注文設定範囲と、必要な資金量は以下のようになります。
10ドル刻みの「現在価格」から、上下30%の範囲までを1ドル間隔の注文設定でカバーするものとしています。
発注の際は、現在のナスダック100トリプルの価格に応じて、「上限」から「下限」までをカバーする設定を行えばOKです。
たとえば、100ドルを現在価格とすると、上限=「130ドル」、下限=「60ドル」なので、そのあいだの「70ドル」の値動きをカバーする設定は以下のようになります。
設定項目 |
設定内容
|
売買 |
「買い」の設定となっていることを確認します
|
レンジ幅(ドル) |
設定をしきつめるのは「61ドル~130ドル」の70ドルなので「70」とします
|
本数 |
70ドルのレンジの中で「1ドルおきに注文=等間隔で70個」なので、「70」とします
|
数量(口) |
仮に「1」としていますが、資金量に応じて変更ください
|
スタート価格(ドル) | 「61ドル~130ドル」がレンジなので、スタート価格はレンジ上限の「130」とします |
利確幅(ドル) | 仮に「4」とていますが、好みにあわせて変えてもOKです |
カウンター値(ドル) | 利確幅と同じ「4」としています。利確幅を変える場合は、こちらも同じ数字にしてください |
カウンター固定 | チェックを入れておかないと設定した注文が何度も自動売買を繰り返すうちにずれていってしまうので、チェックを入れてください |
高値から0ドルまでのフルカバーの設定に比べると、利益は8割になる想定です。
しかし、レンジを絞ることで必要資金がそれ以上の割合で少なくなり、結果的に期待利回りが上る見込みです。
たとえば、現在価格を100ドルとした上記の注文設定では、想定利回りは19%です。
少額資金でのトライオートETF運用設定:③注文数を減らし、注文範囲も狭くする
これまで紹介した方法の掛け合わせで、注文数を半分に減らし、さらにカバーするレンジも狭くする方法です。
これにより、さらに必要資金は少なくなります。
たとえば、現在価格を100ドルとしたときの設定では、下記のように、1ドルの注文間隔に比べ「本数」を半分にします。
こちらの期待利回りも、レンジを限定した1ドルの注文間隔の設定と変わらず、19%になる見込みです。
さらに資金量を減らしたい場合は、注文数量をさらに半分にすればOKです。
必要資金量も半分になります。
少額資金でスタートした「その後」のトライオートETFの運用方法
ここでは、トライオートETFの運用を少額の資金で始めた「その後」の運用方法について書いていきます。
トライオートETFの運用が進み、利益が積み上がるなどして資金がたまったり、本格的に運用を開始しようと追加資金を投入したりした場合の追加設定方法に関する内容です。
また、ないことを祈りますが、トライオートETFの運用をやってみて、残念ながら「合わないな」と思った場合のやめ方についても書いておきます。
2ドル間隔の注文設定→1ドル間隔の注文設定への変更方法
利益が積み上がったり、お金がたまったりして、現在の設定の必要資金と同額が用意できたあとで設定を行うようにしましょう。
変更方法①:スタート価格をずらして追加
すでに走らせている自動売買の設定より、スタート価格を1ドルだけずらして設定していきます。
上記は、「スタート価格=150ドル」の2ドル刻みの注文に追加するための設定です。
スタート価格を1ドルだけずらし、「149ドル」としている以外は、元の設定と同じです。
こうすることで、以下のように、2つの注文設定をあわせて1ドル刻みで注文が敷き詰められることになります。
変更方法②:現在の注文を全停止して新規に設定し直し
古い設定を停止して、新しく1ドル刻みの注文設定を行う方法もあります。
ただし、新旧の注文設定で一時的に一部の建玉が重複するため、リスクが上がってしまう点はご注意ください。
注文設定の停止は、以下のように行います。
なお、古い設定で発生している建玉は、全停止しても残っていますが、いずれ決済価格が到来すれば自動的に決済され、消えていきますので安心してください。
新しい注文設定では、これまで「レンジ幅」の半分にしていた注文の本数を、「レンジ幅」と同数にします。
これでレンジ内に1ドル刻みで注文が敷き詰められます。
値動き8割カバー→フルカバーへの変更方法
注文設定されていないレンジに設定を追加してください。
設定は急ぐ必要はなく、ナスダック100トリプルの価格が注文済みの設定レンジを超えたときに行えば良いです。
トライオートETFの運用をやめる場合
注文済みの設定を停止して、残っている建玉が決済されるのを待てばOKです。
設定の停止方法は、先に書いた「全停止」の方法のとおりです。
すでに発注済の建玉は、全停止時点では一時的に評価額がマイナスの状態かもしれません。
しかし、GoogleやAmazonといったテクノロジー銘柄が成長をストップしない限り、いずれナスダック100トリプルは上昇します。
それまで待っていればすべての建玉は決済され、全体の運用資金がマイナスになることはないはずです。
すべての建玉が決済されたら、口座から運用資金を出金してトライオートETFからの離脱は完了です。
少額資金から始めたトライオートETFの複利運用シミュレーション
最後に、トライオートETFを少額資金から始めて、長期で複利運用を行った場合のシミュレーションを紹介します。
「複利効果は人類最大の発明」と言われているとおり、時間を味方につけることで、資産が大きく増えていくことがわかる結果となりました。
2ドル間隔の注文設定の複利運用シミュレーション
まずは150ドル以下に2ドル刻みで注文を行う設定での複利運用のシミュレーションです。
リーマンショックを想定した51.8万円の資金で運用を開始し、累計利益が51.8万円を超えた時点で同じ注文設定を追加していくものとしました。
毎年の年間利益から20.315%の所得税・住民税を引いて計算
結果、20年後には51.8万円の資金が355万円まで増える見通しとなりました。
2ドル間隔の複利運用に一日100円の積み立てを加えると・・・
次はここに月3千円の積み立てを加えていった結果です。
積み立て額は一日換算で100円ほどですので、無理なくできる範囲かと思います。
毎年の年間利益から20.315%の所得税・住民税を引いて計算
毎日100円の積み立てですが、資産の増加スピードがずいぶんと加速します。
51.8万円の運用資金と20年分の積立額をあわせた124万円が、20年で613万円にまで膨らむ結果となりました。
実際には、ナスダック100トリプルは年を追うごとに上昇していく見通しのため、追加設定の必要資金がずっと51.8万円ということはないはずですが、長期運用の複利効果のイメージはおわかりいただけたかと思います。
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補足:毎日積立の原資を簡単に得る方法
長期運用のシミュレーション結果でもうひとつわかるのが、投入資金を増やすことによる長期リターンの向上です。
投入する資金が早い段階で増えれば、その分、複利効果のサイクルがスピードアップします。
生活に支障が出るほど切り詰めて運用資金を増やすのは判断が分かれますが、毎日100円の積み立て資金を捻出する方法ならいくらでもあります。
たとえば、この記事では、見直すことで減らせる支出を5つほど紹介しているので参考にしてみてください。
まとめ:少額運用でも利益は維持。まずはトライオートETFを始めてみては?
以上、少額の資金でトライオートETFを運用する方法の紹介でした。
少額の運用資金であっても、長く運用して複利効果を活用し、大きな利益が出ることがわかりました。
また、万が一、トライオートETFが気に入らなくても、プラスの状態で運用をやめることができますので、少額の資金で気軽にトライしてみるのも良いかと思います。
いまなら口座開設+取引で最大1万円がもらえますし。
どうぞおためしあれ。